風流人日記

医王整体院 院長のblog

鳴かぬ蛍が身を焦がす

近頃、前向きにとかポジティブ志向がもてはやされ、ネガティブな感情を持つことがとても悪いことのように言われます。しかし、どんなにいつもポジティブな気持ちでいようと思っても、そううまくはいきません。私たちの人生行路には大きな荒波や数々の難関が…

右から来たものを左へ受け流す〜

いま巷では「右から来たものを左へ受け流す〜」という歌が流行っています。(えっ? 今頃そんなこと言ってるなんて遅れてるって? そんなこと言うとムーディー勝山さんに叱られますよ! まあ、紅白歌合戦には無理かもしれませんが、まだ私の中ではブームなん…

心で聴く

私たちの仕事はカラダの苦痛を取り除くことですが、患者さんの話を聴くこともとても大切な仕事のひとつです。つい先日、とてもいいことを知りました。それは「聴く」という漢字の意味です。この字には「十四の心で聴く」という意味が含まれているということ…

不眠と背中のカンケイ

「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「ぐっすり眠れない」とおっしゃる方がとても多いようです。5人に1人が不眠症状を抱えているといわれています。眠れないとイライラします。眠らないといけないと思うと焦り、ますます眠れなくなりますね。そして脳や…

知識と知恵

知識は伝えることができるが、知恵は伝えることができない。知恵を見いだすことはできる。知恵を生きることはできる。知恵に支えられることはできる。知恵で奇跡を行うことはできる。が、知恵を語り教えることはできない。誰かから何かを得ようとしても、周…

いい呼吸で健康に

年が変わり、2月も気がつけば半ば過ぎ。またまた更新をさぼっておりました。 今回は、生まれた時から当たり前すぎてあまり意識したことがない「呼吸」について考えてみたいと思います。 自律神経はさまざまな臓器や器官の機能を、本人の意思とは関係なく調…

手放すことの大切さ

前回のブログの記事で「老い」について考えていた続きの頭で今朝新聞を読んでいたら、「バイクと父の決意」という題でこんなことが書かれていた。島根県の59歳の主婦の方からの投稿だ。「今日でバイクともさよならだ。長いあいだお世話になったよ」。すっ…

中年の”捨てる日々”

年末になると毎年のように同じセリフを繰り返す。「一年って早いですねえ。この間お正月を迎えたと思ったら、もう年末」。挨拶代わりにこんな会話を交わす機会が多い師走。その早さも、歳を追う毎にスピードが増す。2年ほど前に初めて老眼補正の入った眼鏡…

二者択一の危うさ

私たち人間は遺伝子に書き込まれた情報の10%も使っていないといわれていますが、それ以外の活動していない90%の部分の役割はまだよくわかっていないらしいのです。しかし、それは未だ解明できていないだけであって無駄であるとは限らない。たとえ無駄…

便利ということ

近頃どうも気になって仕方ないことがある。サービスがきめ細かく行き届きすぎて、個人がかける手間をすべて奪ってしまおうとしているんじゃないか、ということだ。以前、不便を楽しむというところでカメラのことを書いたが、趣味の世界での一例であるそんな…

心と身体のコミュニケーション

心と身体の関係を「対話」という視点で見てみましょう。普段からだを動かすときは、特に心と身体のやり取りなどということは意識しないと思います。特に意識はしていないけれど、心が脳に働きかけ、身体に動けという指示を出し、それに従って身体は動いてい…

犬のストレッチ

我が家では犬を飼っていますが、その行動を観察していると、いろいろ面白い発見があります。まあ一日のほとんどを寝て過ごす小原庄助さんのような生活ですが(朝酒、朝湯はいたしません)、時々起きて先ずすることはストレッチです。それはそれは気持ち良さ…

「不安」という怪物と「安心」というクスリ

一週間ほど前に重い荷物を持ってしゃがんだ拍子に腰に痛みを感じ、それ以来、寝床から起き上がる時や立ち座りの時の痛みが一向に治まらない、といって来院される。10代の頃、一度同じように重いものを持って腰を痛め、病院へ行くと骨がずれているといわれ…

金メダルとひざ痛

私も若かりし頃、アルペンスキーをやっていました。昨今はスノーボードのほうが人気があったり、観るスポーツとしてはモーグルやジャンプに注目が集まっています。そんな事情もあってか、トリノオリンピックのテレビ放送もアルペン競技は出番が少ないようで…

カラダとの対話

「せんせ〜、すごく力がいりますよねえ。疲れませんか?」よく患者さんに訊かれます。かなり重度の肉体労働にみえるのかもしれない。もちろん私のからだを気遣ってのやさしい労いのお言葉だと、うれしく受け取りますが、実は思っておられるほどの力は使って…

痛みを聴く

お正月のスローな時間の流れも忘れ、気がつけばもう20日。きょうは大寒です。寒さの絶頂期ということですが、これが過ぎると春も近いということでしょう。この頃患者さんと面談していて強く感じることがあります。私の治療室にはさまざまな身体の痛みや悩…

年の瀬

クリスマスイブの夜、皆様いかがお過ごしだったでしょうか。もう今年も残すところわずかになってしまいました。この年末は様々な社会を揺るがす事件や大雪で、いつにも増して慌ただしさが漂うように感じていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。私はそ…

力を抜く

いや〜、長らく更新をさぼっている間にすっかり秋も深まってしまいました。残暑が長かったせいで、このところの朝晩の冷え込みはこたえます。毛糸のセーターを引っぱりだしたり、暖房器具を出してきたり、冬への準備が忙しいことだと思います。寒くなると厚…

寝相

熱帯夜が続き寝苦しい日が続いていますが、みなさんお元気でしょうか?暑くて七転八倒している方も多いと思いますが、寝相がいいとか悪いとか、よく言いますね。でも、どんなに寝相のいい人でも一晩中、身動きひとつせず眠り続けることは少ないはずです。そ…

こころの交流戦

セ・パ交流戦が終了した。経営者側としては損得勘定もあり悲喜こもごもの胸のうちだろうが、ファンからは概ね成功という評価が聞こえる。私自信は最近見たい選手や見たい対決が少なくなり、あまり熱心に観戦することがなくなってしまったが、時々テレビをつ…

人は自分の思考の中に独りでいる

私は治療の中にできるだけ“会話”を取り入れるようにしています。 身体への施術もコミュニケーションの手段のひとつですが、会話ーーーとりわけ聴くことがとても重要な要素であると思っています。 聴くことによって、患者さんと治療者双方に、苦しい症状への…

花のチカラ

その場に花があるのとないのとでは、大きく雰囲気が変わる。それをどう感じるかは、人それぞれのアンテナの感度のちがいではあるが・・・。花に限らず、もの言わぬ植物や言葉の通じない動物に、辛い心が救われることがある。重苦しい雰囲気を和らげてくれる…

体質改善

患者さんからよく受ける質問に、前にもダイエットで書いた「やせるツボってあるんですか?」と並んで「整体で体質を改善できますか?」というのもよく聞きます。 疲れやすかったり胃腸が弱かったり、いわゆる虚弱体質を変えたいと思っておられるのだと思いま…

頭でっかち

新聞の広告に「養老先生と遊ぶ」という本がでていた。 「唯脳論」や「バカの壁」でおなじみの養老孟司先生だ。 その広告の中にみつけた「頭でっかちは、身体からしっぺ返しをくらう」という見出し。 なるほど、養老先生らしい表現だ。 以前読んだ、都市は「…

痛みと記憶と感情

慢性的な痛みは、どうも「記憶」と「感情」が深く関わっているようです。 数多くの痛みをかかえた患者さんをみていると、それが実感として分かります。「うつ伏せに寝ると必ず手がしびれるんです」「夜中にトイレに起きる時、いつも腰の痛みを感じます」など…

脳細胞は生まれ変わる

近年、脳の研究成果は著しい。20世紀後半までは、脳の神経細胞は一度死滅すると再生されることはなく、おぎゃ〜と生まれた後は減るいっぽうだと考えられてきた。私などはそれをいいことに、どうせ何をやってもどんどん脳は衰えるのだからと、一生懸命勉強…

「写真を撮る」こと

なぜ写真を撮ることが好きなのか。撮った写真を見たひとが「わあー、きれいですね」「おお、いいねえ」と云って、なにかを感じとってくれるのは確かにうれしい。しかし、それだけのために撮っているわけではない。目の前に広がる世界の一部をファインダーと…

ストレスと腰痛

本日は、昼休みに急患が駆け込んだ。私の息子です。きのう病院の歯科で親不知を上下2本抜いて、帰ってきてから腰が痛くなったそうだ。歯は痛いわ、腰は痛いわでかわいそうに。昨日は出張で留守にしていたから、今日の空き時間を待っていたようです。 腰椎の…

変えられるものと変えられないもの

変えることのできないものを受け入れる心変えることのできるものを変える勇気変えられるものと変えられないものとを見分ける知恵ラインホールド・ニーバー

MOTTAINAI

ワンガリ・マータイさんが提唱した「『もったいない』を国際語に」という呼びかけが、大きな波紋を投じています。 普段われわれが何気なく使っているこの言葉ですが、他国の人から改めて指摘されることによって、その言葉が持つ意味の深さを再認識します。も…