風流人日記

医王整体院 院長のblog

手放すことの大切さ

前回のブログの記事で「老い」について考えていた続きの頭で今朝新聞を読んでいたら、「バイクと父の決意」という題でこんなことが書かれていた。
島根県の59歳の主婦の方からの投稿だ。

「今日でバイクともさよならだ。長いあいだお世話になったよ」。すっきりした笑顔で父は、近所に住む私の家に来て言った。趣味で野菜作りをする畑への往復、親類や友人宅への訪問など、生活になくてはならないバイクだった。
・・・・・先月、父は81回目の誕生日を迎えた。身体の衰え、特に視力低下を自覚していた。免許更新期限ぎりぎりまで悩んで、事故を起こしたり、人に迷惑をかけたりする前に手放すことを決意したようだ。
・・・・・何事にも前向きな父だが、バイクのないこれからの生活には寂しさを感じることもあるだろう。でも、「不自由な時はいつでも言ってね」と声をかけると、「よろしくな」と悟ったような表情で言った。
バイクがなくても、今までどおり前向きな人生であってほしいと願いながら、バイクに乗って帰っていく父の姿を見送った。
ふと、「バイクにさよならしたお父さんの勇気に乾杯」とつぶやいた。老いを受けとめていくために、時には何かを手放すことの大切さを痛感した。


いいお話ではありませんか。