風流人日記

医王整体院 院長のblog

まあ、いいか

081130p4166_2 自分の思うようにはならない世の中。「こうあるべきだ」、「こうでなければならない」という思いが強いほど生きにくい。思いどおりにならなくても、「まあ、いいか」と思えればどれだけ楽だろうと思いますね。

 そんなに諦めが早くてどうするの!、と叱られるかもしれませんが、「諦める」というのは「明らめる」とも書いて、「あきらかにする」「見極める」という意味があるといいます。つまり、諦めは、思うことをやめると同時に、「人生はあいまいで、自分の思いどおりにはならないことが多い」ということを明らかにし、一つ一つ の出来事を見極めることなのではないでしょうか。

 いま「思いどおりにならなくても、いつか上手くいく日が来る」、そして「これもひとつの体験だ」と肯定していくことです。

 それはまた、辛さや苦しさを抱えたありのままの自分を「それでもいいんだ」と承認していくことでもあるんだと思います。

 自分で流れを作り出すということが言われますが、私は流れは自らが作るものではなく、もともとある自然の流れに逆らわずにうまく調和することによって、新しい流れが自ずから生み出されるのだと思っています。だから、こうでなければならないとばかり考えていると、自然の流れに乗り損なってしまう。自分の勝手に作った流れと、自然の流れが対決してしまうわけです。そんなときに、自分の考えと違っても、「まあ、いいか」「そのやりかたも面白いな」と思えると、流れに乗って上手くいくこともあるんじゃないでしょうか。

 では、そんな呑気に「まあ、いいか」と思えるようになるにはどうすればいいか。とりあえず「まあ、いいか」とつぶやいてみてはどうでしょうか。

 普通は感じたり、思ったり、考えた結果、言葉が出るものですが、逆にまず言葉を発してみるのです。すると、その発した言葉から脳は「ああ、これでいいんだ」と納得するんだと思います。

 人間は習慣の動物ですから、習慣的に同じ言葉を繰り返したり行動することによって、脳の回路がどんどん強化されます。子どもの頃から親に「早く起きなさい」「勉強しなさい」「忘れ物をしてはいけません」と来る日も来る日も言われ続けると、それが自然に身についてしまう(勉強の習慣だけは未だに身につきませんが、、、)。

 まあこれは人にもよりますが、「おまえはいい子だ」と言われるより「おまえはダメな人間だ」と言われ続ける方が、ほんとにそう思い込みやすく、自信を持てない人間になる可能性が強いようです。マイナスの暗示の方がインパクトが強いのです。だから、「まあ、いいか」は少しインパクトが弱いかもしれませんが、言い続けることが大切です。「まあ、いいか」と思えるようになるには時間がかかるかもしれませんが、最初は口先だけでもいいから言い続けることによって、次第に本当に「まあ、いいか」と思えるようになるんだと思います。