風流人日記

医王整体院 院長のblog

昔も今も人はつぶやくーーーツイッターの起源は奈良時代?

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 4月1日はエイプリルフールです。若い頃はどんな嘘で皆を驚かせようかといろいろ悪知恵を働かせたものですが、最近は普段から嘘かホントかわからないようなことばかり言っていて誰も本気にしませんから、エープリルフールだといって特別なエネルギーは使わないようになりました。
 ところで皆さんツイッターをしておられるでしょうか。やっていないという方でも最近はトランプ大統領のびっくりするようなツイートがテレビでも報じられたりして、その存在はご存知だと思います。

 4月1日の東京新聞にこんな記事が載っていました。
 大阪府の北部で奈良時代のものとみられる木簡(文字などを記した木の札)が大量に出土したそうです。そこには当時の役人の愚痴など書かれていて、すべて無記名で140字以内に収められていたというのですから、これはまるで今のツイッターです。
 驚くことに、そのつぶやきの中には「異国からの流入者を制限しろ。壁を作って流入を防げ。費用はやつらに払わせろ」と、どこかの大統領の発言と同じようなことが書かれているのです。そして「そのとおりだ。日本第一主義でいくべきだ」と共感するつぶやきがあったり、「上司の顔色をうかがい忖度するやつが出世する」「忖度は役人の基本」「上司の意向に従ったつもりが逆にはしごを外された」など、これホントに昔の話?と疑いたくなるような話まで出てきます。

 人は誰もが自分の中にくすぶっているわだかまりを何かの形で外に出したいのでしょうね。木簡とインターネットという形の違いこそあれ、人間の中身や本質は何も変わっていないんだなあと、妙に感心しました。変わったのは何もが便利になっただけで、その分だけ感情の発露がより容易になり、より過激になってしまったという気がします。
 ただ、愚痴もつぶやきも行き過ぎてはいけません。当時の木簡の利用規約にも「他者への中傷禁止」ということが明記されていたといいますから、いつの時代も人の感情は暴走しやすく、他者を傷つけやすいのでしょう。

 最近は「ポスト真実」などという新しい言葉を耳にします。「客観的な事実が重視されず、感情的な訴えが政治的に影響を与える状況」とのことですが、嘘と真実を見分けるのが難しい世の中になりました。考えることを諦めず、様々な事象を冷静に判断したいと思います。


 でもこの記事、まさかエープリルフールじゃないでしょうね(>_<)*