「ゲゲゲの女房」をハラハラドキドキ楽しむ
ひさしぶりに面白いね、と夫婦ともども毎日「ゲゲゲの女房」を見ながら泣いたり笑ったりしている。
テレビ番組の趣味が違う二人がこんなに意見が合うことも久しぶりのような気がするが、同じテレビを見るにもやっぱり違うところがある。
毎週月曜日にその週放送される大まかなストーリーが新聞に載る。
妻は必ずこれをチェックするらしいが、僕は絶対に見ない。
いっしょに見ていると、だいたいの話の展開を知っているものだからついつい先を言いたくなるのだろう。
「皆まで言うな!」といつもそれを制止する[E:pout]
どうなることやらハラハラドキドキしながら見るのが楽しいのだから、人の楽しみの邪魔をしないでほしい。
こんなところにも性格が出るのだなあと思う。
あらかじめきっちりと予定を立て、準備万端にしないと気が済まない妻の性格。
なるようにしかならないと無計画に成り行きを楽しむ僕。
まあこれはどちらがいいとか悪いとかでなく、性格なのだから仕方ない。
そういう僕も実は少し前までは用意周到タイプだった。
それがなぜ変わったかと言えば、しっかり準備をしてうまくそのとおりいったときはいいが、予定通りいかなかったときに周囲にも自分にも腹を立ててしまうのだ。事前準備がすべて無駄とは思わないが、腹を立ててイライラするのは余計なエネルギーだということに気づいた。
それからはだいたいの着地点くらいは決めておくが、そこへ行くまではいろいろ寄り道をしたり、ハプニングを楽しんだりするようになった。
それがけっこういけるのだ。
用意周到を心がけていたときは、台本どおりわずかな間違いもなくこなすことばかりに気を取られ、楽しむどころではなかった。
ところが成り行き任せになってからは、想定外の何かが起こるのを楽しみにするようになった。
だからテレビのあらすじも、前もっては見ないのだ。
こんなハラハラドキドキを楽しめるようになると、生活の幅ができて、ちょっと得をした気になる。
「ゲゲゲの女房」は中身の面白さもさることながら、気持ちの持ちようでいつも以上にハラハラドキドキさせられる。