風流人日記

医王整体院 院長のblog

いい気持ち

 あなたはどんな時「ああ、気持ちいい!」と感じますか?
 疲れたからだを温泉にゆったり浸した時、暑い夏の日に涼しい風がからだを吹き抜ける時、オリンピックで優勝した瞬間もチョー気持ちいい!
 皆さんそれぞれだと思いますが、私は、初めて鍼治療を受け時の、背中の一点に打たれた全身を駆け巡る気持ちいい刺激が忘れられません。
 気持ち良さも、ダイレクトにからだに感じるものや、こころを通じて伝わるものといろいろですが、いずれにしてもこころとからだ全体で体験するものなのでしょう。 
 気持ちがいいだけで身体の苦痛がすっかり取れるわけではありませんが、さまざまな痛みの治療には、「気持ち良さ」はとても重要な要素だと思っています。

 痛みの抑制機構として、ゲートコントロール理論というのがあります。これは簡単にいうと、いろんな刺激は脊髄を通って脳に伝えられるが、脊髄の入口にゲートがあって、そこで刺激の伝達をコントロールする機構が備わっているということです。つまり、このゲートに弱い圧の刺激が届くと、ゲートが閉まって痛み刺激が伝達されなくなります。何かに足をぶつけた時、そこをさすると痛みが軽減するという誰もが経験する現象がこれです。頭が痛い、お腹が痛いと言う子供に、母親がやさしくそこに手を添えてあげるのも、そんなからだの力の無意識な現れでしょう。

 ですから、気持ちのいい刺激が痛みを和らげることは、神経学的にも説明がつくわけです。ちょっと宣伝させてもらいますが、うちの施術は極楽を味わってもらうことを一つの目標にしていますから、とても気持ちいいです(自分が自分の施術を受けられないのが残念です[E:smile])。3度目くらいになると、ほとんどの方は眠ってしまいます。中には初めてでも、数分も経たないうちにイビキをかく人もいて驚きます。ふつう初めてのところに行くと、どんなことをされるのか心配で緊張するものだと思うのですが、まあそれだけリラックスできる手技と環境なんだと、自負しています。別に寝てしまってもいいんですよ。眠っていても、いわゆるツボと呼ばれるポイントを刺激すると、必ずからだが反応します。眠っているわけですから意識はないんでしょうが、無意識にからだが反応しているのでしょう。なかなか普段の生活ではこれだけ深いリラックスは味わえないと思います。

 もう一つの秘密は音楽です。これも気持ち良さと深いリラックスに大きな影響を与えているようです。こちらはもちろん耳という感覚器官から入ってくるのですが、どちらかというと心から沸き起こる気持ち良さでしょう。賑やかなのや歌詞が入ったのは、神経が亢奮してしまいます。言葉で入ってくると左脳優位になってしまい、あまりリラックスできないようです。やはり、じゃんわりと心の奥深くに響くような曲がいいでしょう。うちでかけているCDは、自分が好きなこともあり、ほとんどがウォン・ウィン・ツァンさんの曲です。中には「たましいのトポス」というアルバムもあって、まさにタイトルのとおり、たましいに訴えかけてくる曲の数々です。皆さんも、お家ででも是非ウォンさんのCDでからだの底からの気持ちいいリラックス感を味わってみてください。これも極楽です。
 WONG WING TSAN Home Page で購入できます。

 心の緊張は必ず身体に現れます。「いい気持ち」を味わい、心身ともにリラックスすることが、健康には欠かせません。
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