風流人日記

医王整体院 院長のblog

節電とカラダ

100603k7_p6145

 ここ数年「省エネ」が叫ばれるなか、未曾有の原発事故が起こり、節電の動きに拍車がかかります。

 じつは私、去年からちゃんと対策をしていたのです。そのことは以前にも書きましたが、その時はまさかこういう事態になるとは考えもせずに、ただカラダのためと思ってやっていたことです。

 昨年の夏は全国的に30年に一度と言われるほどの記録的猛暑でしたが、そんな中、ちょっと無謀とも思える策に出たのでした。それは、夜寝るときにどんなに熱帯夜であろうとエアコンを入れないで寝るというものです。京都の夜の蒸し暑さを知らない人からすれば、そんなことは当たり前の話かも知れませんが、、、。

 大の暑がりで、寝るときにはせめて1〜2時間でもエアコンをかけないと眠れない人間だった私が、なぜそんな大胆なことをしたかというところからお話しします。

 6月の蒸し暑いある夜、たぶんその夏初めてだったと思いますが、エアコンをつけて寝たのです。すると翌日から、熱こそ出なかったのですが、なんだか喉がかすれたようになり、一週間ほどで喉が腫れ、声が出なくなってしまったのです。痛みはありましたが、カラダは元気でしたので、仕事を休むことはありませんでしたが、普通に声を出して喋れない辛さを味わい、これではいけないと対策を立てたのです。原因はおそらくエアコンによる冷えから来たのだろうと推測し、どんなに暑くてもカラダを冷やすことは極力避けようと考えたわけです。

 以前からエアコンをかけて寝た翌朝の、なんともいえないカラダのだるさには閉口していました。昼間は仕事場でそれほど温度は下げませんがエアコンにかかりっ放しですし、寝るときにまでエアコンを使うと、そりゃあどう考えてもカラダの冷やし過ぎです。実際エアコンをかけなくても、睡眠中はカラダをほとんど動かさずにいるわけですから体温は低く保たれ、特に朝方は下がります。ですから、その動きに輪をかけるように外から冷やすと、カラダに良くないのは当然です。

 そんなわけで、自分のカラダで人体実験をしてみることにしたのです。猛暑の中でも人は眠ることができるのか?、連日30℃を越える中で眠るとカラダはどういう影響を受けるのか?、果たして自分にそんな根性があるのか?などなど、いろんなことを試してみました。まあ半分遊び心ですから、ダメならダメで途中で諦めようと思っていましたが、一週間も続けると慣れてきて、案外できるもんだ、これは面白いと思いはじめ、二週間過ぎるともう意地です。ここまで来れば最後までやり通すぞ!と、記録更新に燃える日々でした(余計暑くなりそう (^-^;))。

 そしてついに、ひと夏続けました。で、その成果はというと、これがすこぶる体調がいいのです。もともとあまり汗かきのほうではなかったのですが、全身の汗腺が開いて、滝のように汗が流れ、その汗といっしょに身体の中の毒素まで出て行った気がしました。子どもの頃に味わった、夢中で遊び回って大汗をかくことの気持ちよさを思い出しました。もう一つのおまけは、その年の冬は一度も風邪をひかずに過ごせたことです。

 やはり人間の身体というのは本来、自然に適応するようにできており、過剰に人工的な援助をして甘やかすと適応力がどんどん衰えるのだと思います。できるだけ自然に近い状態で過ごし、身体をそれに合わせて働かせるということが大切なのだなあと思いました。お蔭で体調の維持にもつながりましたし、暑がりというのは自分の勝手な思い込みだったこともわかりました。

 そんなバカなまね、私にはできないとおっしゃるかもしれませんが、ぜひ一度その爽快感と達成感を味わってみてはいかがでしょうか。ただし、熱中症にかかるとなにもなりませんから、けっして無理はしないでくださいね。体調と相談しながら、途中ギブアップするのもOKという気楽な気持ちでやってください。

 うまくいくコツは、風を上手く利用することです。それぞれご家庭の状況によっては窓を開けて風を通せないこともあるでしょうが、そのときは扇風機を直接カラダに当たらないよう上手に使うといいと思います。風鈴もいいですね。肌と耳で感じる自然の風がこれほど心地よいとは、と思えるようになれば大成功です。

 それから、夏場を乗り切れるかどうかは、本格的な夏を迎える前の6月の過ごし方によるということを聞きました。この時期から十分汗をかいて、からだに熱がこもらないよう準備しておくことが大切だということです。

 そのほかにも、暑い夏を快適に過ごせるように、さまざまなグッズが発売されているようです。使ってみてこれはいいというものがありましたら、また教えてください。

 ナニゴトも強制されることは続きませんが、自分で目標を立て、面白がりながらやることは長続きするようです。今年も寝苦しい懐かしの「日本の夏」を楽しみたいと思っています。